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岐阜-宇佐 県美術館-

私の自宅兼事務所から西へ歩いて数分の所に、県民文化の森という文教ゾーンがあります。
そのゾーンには今回の紹介する県美術館のほか、県図書館、市科学館、市民球場、低層タウンハウスなど、環境を意識した施設が配置されています。
最近、散歩をすることを覚え、緑も多く恰好な私の散歩コースになっています。
今年は国体が岐阜に誘致されることに合わせ県美術館が増設されました。
それを踏まえ、県美術館の紹介をしたいと思います。

尚、この建物の設計は、日本で最も大きい設計組織の日建設計が担当しました。
ちなみに、その代表の林昌二氏の奥さんは、日本の住宅設計における女流建築家の草分け的存在の林雅子氏です。

■県民文化の森に着きました。中央のガス燈通りを挟んで、左側が県図書館で右側が県美術館になります。

 

 

 

■このこんもりした森の中に県美術館はあります。

 

 

 

 

■美術館への導入部のアルコーブには、斜めに倒したバーナー仕上の黒御影石の壁に流れ落ちる、さわやかな水の演出がみられます。

 

 

 

■美術館の看板、つまりサインですが、まったく気のないところが好きです。

 

 

 

■今回増設した部分が見えてきました。

 

 

 

 

■敷地内のランドスケープのデザインは非常にうまく伸びのある庭園です。

 

 

 

■これが県美術館の本体です。あまり存在感がなく、周りの彫刻が目に入ります。そう、この美術館は屋外彫刻が素敵です。

 

 

 

■左右に並んだ黒御影石のキューブの先に彫刻があります。でも、このアプローチのキューブも彫刻のようです。

 

 

 

■正面の彫刻は、なんと、ルノワールの「勝利のヴィーナス」というものでした。油絵のあの豊満な少女そのものでした。県美術館の所蔵作品の最も高価なものにルノワールの少女像があります。

 

 

 

 

 

■小清水漸の「アララトの舟」です。非常に緊張感のある好きな作品です。

 

 

 

 

■大成浩の「風の影NO.1」です。完成度の高い作品に見えます。この作品は美術館全体を引き締める役割をしているように思います。

 

 

 

 

 

 

■この天野裕夫の「バオバブ・ライオン」は実に気持ち悪い割には子どもにたいへん受けています。

 

 

 

 

■李兎煥の「関係項」です。芝の上に立ったコールテン鋼の壁と芝に横たわったコールテン鋼の板の関係は実に美しく見えてきます。

 

 

■杉浦康益の「陶による石の群」は飛躍感があり、美術館のアプローチとして素晴らしい選択だと思います。

 

 

 

■館庭の新緑が美しく、木の葉を通し春の陽光が眩しいくらいです。

 

 

 

 

■林武史の「立つ人-月見台」です。実際に立って見て分かる快感。だまされたと思って試しに立ってみてください。

 

 

■同じく林武史の「月に吠える」です。これは試作中に偶然立ち会って、林武史氏ひきいる美大生たちが寄ってたかって土と格闘してました。この作品は、私は妙に好きです。

 

 

■美術館本館の脇にある格調高いマイヨールによる「地中海」という裸婦像です。

 

 

 

 

■美術館の中央を分断するコンコースです。左が常設、企画展示場で右が一般展示の県民ギャラリーになっています。

 

 

 

 

 

 

■受付のバックに美しい中庭が見えます。

 

 

 

 

■右にある一般展示場のロビーです。ミースのイスが格好いいです。

 

 

 

 

■ロビーに属して多目的ホールがあります。ここにはレプリカではありますが、ミケランジェロの素晴らしい作品があります。

 

 

 

■岐阜の白川在住の世界的に有名な辻氏制作によるパイプオルガンが置かれていて、定例の音楽会が開かれています。

 

 

 

 

 

 

 

■コンコースに戻ると正面の奥に彫刻が見えます。

 

 

 

■ジャコモ・マンズーの大きな「枢機卿」です。この作品には宗教をベースとした崇高な気高い雰囲気があります。私の大好きな作品でもあります。

 

 

 

 

 

 

■マンズーの彫刻を見て振り返ると、今来たコンコースの長さが分かります。実に長い

 

 

 

 

 

 

 

■入口近くに戻ると玄関脇にある、マイヨールの作品が見えます。

 

 

 

 

■やっと出口です

 

 

 

 

■館外へ出るとそこはガス燈通りです。

 

 

 

 

■スタートした県民文化の森の位置まで戻りました。右に県美術館、左に県図書館でしたね。次は県図書館をコラムします。

 

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか。
これで県美術館の紹介を終わりますが、冒頭に述べた設計者の林昌二氏ですが、公共建築物や大きなオフィスビルの設計を多数手掛け、日本の高層オフィスのデザインの基本型を作った人です。
そのシンプルでダイナミックな構造による美しい建物は、日本の建築設計レベルの向上に大きく貢献しました。
そのよき理解者で伴侶の女流建築家の林雅子氏は、いつもぼやいていたらしい。
「いつも亭主は私のデザインをパクるんですよ」と。いまは亡き、林昌二氏と林雅子氏のご冥福をお祈り申し上げます。